歯の白いシミ!ホワイトスポットの原因と治療法

何気なく鏡で歯を見た時に、白い斑点のようなシミを発見したことはありませんか。それは、ホワイトスポットと呼ばれるもので、毎日の歯磨きでは改善することができません。時には茶色くなりブラウンスポットに変化してしまうこともあります。

そこで、歯の白いシミが気になる人のために、ホワイトスポットの原因や改善方法についてご紹介しましょう。

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ホワイトスポットの原因

歯の表面にできる斑点のような白いシミは、ホワイトスポットと呼ばれています。痛みがあったり冷たいものを飲んでしみたりするなどの自覚症状もなく、気づいたらできているというのが一般的でしょう。ホワイトスポットができる原因は色々ありますが、初期の虫歯が原因でホワイトスポットになることもあります。

虫歯菌は乳酸を生成して歯の表面のエナメルを溶かしますが、溶けたエナメルからミネラル成分が抜け出し、白く濁ってしまうのです。また、高濃度のフッ素を摂取することも、ホワイトスポットができる原因となります。歯を強くしたり虫歯を防いだりする効果があるとされるフッ素ですが、飲み込んでしまうと思わぬ弊害をもたらしてしまうのです。

長期的に高濃度のフッ素を摂取した際に起こるので、フッ素入りの歯磨き粉を使い歯磨きをするぐらいは問題ありません。そのほか、乳歯の時に転ぶなどして外傷を受けたり、栄養障害があったり、遺伝的に歯の形成異常があったりするとホワイトスポットの原因となることがあります。

ホワイトスポットの治療法

ホワイトスポットの治療としては、ダイレクトボンディングとラミネートベニヤが一般的です。ダイレクトボンディングとは白いシミの部分を削って歯と同じ色のプラスチックを詰める方法で、手軽に歯の色を均等にすることができます。

料金は1本4万円から5万円が相場で、ほとんどの場合1回から2回の治療で完了します。ラミネートベニヤは、歯の表面を削りセラミック製のチップを貼り付ける方法です。ラミネートベニヤのチップは一人一人の歯の形に合わせてオーダーメイドで作られるため、料金は1本5万円から10万円が相場となります。

その他の削る治療としては、エナメルマイクロアブレーションがあります。小さいものや浅い部分にできているホワイトスポットに効果がある治療法で、深い部分にできていたり大きいものにはあまり効果は期待できません。

薬剤を使ってホワイトスポットを溶解し、歯の表面を研磨する方法です。費用は1本1000円から5000円が相場となります。

歯を削らないホワイトスポットの治療法

ホワイトスポットの治療は歯を削る方法が主流ですが、近年は歯を削らない治療法も多く行われています。注目されている歯を削らない治療としては、オーラループとアイコンがあります。オーラループはエナメル質形成不全が原因のホワイトスポットに施される治療で、エナメル質を再生させる効果のあるポリリン酸を塗布する方法です。

また、プラズマレーザーで歯質強化処置をすることで薬剤をより浸透させることができ、薬剤を塗ったマウスピースを装着して就寝することで徐々にホワイトスポットを改善できます。オーラループのイオン導入治療は1回につき1万円ほどが相場で、就寝用のマウスピースやマウスピースに塗るオーラループの薬剤などは合わせて1万2000円ほどかかります。

アイコンはエナメル質からミネラルが溶け出すのを防ぐ薬剤を塗り、ホワイトスポットを改善する治療です。脱灰したホワイトスポットに有効な治療法ですが、先天的なホワイトスポットには効果がありません。エナメル質を強化する働きもあるため、ホワイトスポットの再発も防ぐことができます。

しかし、アイコンの治療を受けるとホワイトニングの薬剤が浸透しなくなるため、治療が終わったあともホワイトニングはできなくなってしまいます。費用は、1本あたり1万5000円前後が相場です。

その他のホワイトスポットの治療法

ホワイトスポットの治療法としては、ホワイトニングも一定の効果があります。歯の色を白くするとホワイトスポットとのコントラストが低くなるため、目立ちにくくなるのです。しかし、ホワイトニングを始めて数時間から1週間ほどは、余計にホワイトスポットが目立ってしまうこともあります。

一時的なことなので、ホワイトニングを続けることで軽減できるでしょう。ホワイトニングの料金の相場は、1回1万5000円から3万円です。

MIペーストは、軽度のホワイトスポットに効果が期待できる治療法です。カルシウムやリンなどが配合されたペーストを歯に塗布し、石灰化不全を治療します。しかし、即効性のある治療ではなく改善するのに数カ月かかります。

毎日塗らなければならず、根気が試される治療です。

MIペーストには牛乳成分が配合されているため、牛乳アレルギーの人は使用できません。ペーストの費用は1本1000円から1500円が相場です。そして、根本的な治療にはなりませんが、歯のマニキュアもホワイトスポットをカバーするのに役立ちます。

歯の表面に白い薬剤を塗布することで、ホワイトスポットを目立たなくすることが可能です。短時間で完了するので、大事なイベントの前など急ぎで処置したいときに向いている方法でしょう。効果の持続期間は数日から数週間ですが、半年や1年など効果が長持ちする特殊なタイプのマニキュアもあります。

歯のマニキュアの費用は、一般的なタイプが6本5000円から6000円ほどで、長持ちするタイプが6本2万円から2万5000円が相場です。

ホワイトスポットの治療を受ける歯科の選び方

ホワイトスポットの治療を受ける歯科を選ぶ時は、自分が受けたい治療を行っているかどうかを調べる必要があります。特に、アイコンやオーラループ、エナメルマイクロアブレーションはどの歯科でも行っている治療ではないため、事前のリサーチが大切です。

そして、ただ治療を行っているだけでなく、それぞれの治療において実績のある歯科医師が在籍していることもポイントとなります。それぞれの歯科には得意としている治療があるため、口コミで評判を調べるとよいでしょう。

そのほか、治療の選択肢が豊富で自分に合った治療が選べる歯科がおすすめです。治療内容をしっかり説明してくれる、院内が清潔である、受付や歯科衛生士の対応が良いなども歯科を選ぶ基準となるでしょう。治療方法、医師の実績、院内の設備や清潔さなど、総合的に判断して選ぶのが賢明です。

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